美容習慣「半身浴」が乾燥肌を作るって本当？

「半身浴」は代謝をアップし、ダイエット効果や冷え性、肌荒れなどの改善にも効果的といわれている人気の入浴法ですね。
健康にもよく、美肌にも導いてくれるといいことずくめのように思われます。

でも実は、乾燥肌を招く原因にもなってしまうということをご存じですか？

一見お肌によさそうな半身浴が、なぜ乾燥肌の原因になってしまうのでしょうか？
理由は、大きく分けて2つあります。

①皮脂が溶け出してしまう
余分な皮脂はニキビや脂性肌のようなトラブルの原因になりますが、ある程度は残っている方が理想的です。
しかし、温度の高いお湯に長時間浸かっていると、必要な皮脂までもが溶け出して流れ出してしまいます。
皮脂を失ったお肌はバリア機能が低下し、非常にデリケートな状態になって乾燥しやすくなってしまうのです。

②角質がはがれやすくなってしまう
お肌の角質層には「美肌菌」と呼ばれる表皮ブドウ球菌がいます。
表皮ブドウ球菌は毛穴から出た皮脂を分解し、保湿成分に変える役割をもつお肌の常在菌です。
しかし、角質がはがれてしまうと表皮ブドウ球菌も一緒に死んでしまうので、お肌の潤いが失われてしまいます。

お湯に浸かってやわらかくなったお肌は古い角質がはがれやすくなりすべすべになります。
ですが、あまり長湯をしてしまうと表皮ブドウ球菌がいる必要な角質までもがはがれやすくなり、お肌の乾燥を招く原因になるのです。

半身浴での長時間の入浴をすると、湯気や汗によってお肌がやわらかく、しっとりとしたような気がしますね。
でもこれは一時的なものであり、実はこのときが最もお肌が危険な状態になっているときなのです。

では、どんなことに気をつければ乾燥肌にならずに半身浴の効果を得ることができるのでしょうか？

①お湯の温度は体温より少し高め、長湯は厳禁
熱すぎない、38~40度くらいのお湯に5分~10分浸かるようにしてください。
半身浴による乾燥肌の大敵は皮膚がふやけることです。
時間はあくまで目安ですので、お肌の様子を気にかけつつ、あまり長湯はしないようにしましょう。

②お湯から上がったら5分以内に保湿を
お風呂上りのお肌はたっぷりと水分を含んでいます。
これを逃さないよう、入浴後5分以内に保湿クリームやオイルを塗るようにしましょう。
ちなみに、入浴剤を使用する場合も潤い成分の入ったものを選ぶように心がけたほうがよりお肌の潤いを保つことができます。

③お風呂上りは外側からだけでなく内側からも潤いを
お肌に外側から潤いを補充するだけでなく、内側からも水分を補充してください。
寒い季節などは暑い夏よりもお風呂上りの発汗が少なく、水分補給がおろそかになりがちですが、ミネラルウォーターなどできちんと補給して細胞のすみずみまで潤わせるようにしましょう。

半身浴が女性の美容・健康に非常に効果的であることは事実です。
しかし、上手に楽しまなければせっかくの美容効果が十分に得られなくなってしまいます。

以上のことに気をつけて、乾燥知らずの潤いに満ちたお肌を手に入れましょう。